プロローグ

〜旅立ちの朝〜

ーピシャッ・・・

男は昨晩から続く興奮状態の中
重厚な鉄の扉のような瞼をゆっくりと押し上げていた

「ふぅ・・・」

ベッドには昨晩負ぶってきた少女がまだすやすやと
静かに眠っている


グラグラグラ
カンカンカン
ジュッジュワー
毎日の日課なのだろうか?
男は手際よく朝食の用意を済ませると屋根に上って
朝の自由たちを解き放つ
その白たちは青い瞼をやさしく撫でて
朝を迎えにゆくのだ。

ランチパック鞄に詰め込んで・・・